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マンスリーフォーラム


先端タンパク質結晶学研究グループ・構造解析高度化研究チームの講演

日時: 2005年8月11日(木) 16:00〜
場所: 構造棟大セミナー室
演者: 中井 忠志(先タンG・構造解析高度化研究チーム)
演題: グリシン開裂系Pタンパク質の結晶構造:
なぜ簡単には構造決定できなかったのか?
要旨:

 生体内でのグリシンの分解反応は、4種類のタンパク質(P, H, T, L)から成る グリシン開裂系(GCS)により触媒される。GCSは、細菌から動植物にわたり広く存 在し、ヒトではその遺伝子変異が非ケトーシス型高グリシン血症を引き起こすた め、病態生理学的研究が盛んである。本研究は、GCSの構成タンパク質さらには それらの複合体の構造解析を行うことにより、代謝経路全体を原子レベルで解明 することを目的としている。これまで、単独成分での立体構造としてH、Tおよび Lタンパク質が解析されていたが、Pタンパク質については報告例がなかった。   最近、我々が高度好熱菌由来のタンパク質を用いて、初めてPタンパク質の立 体構造を解析することに成功したので、本会で紹介したい。また、Pタンパク質 の立体構造を得るまでには4年3ヶ月の歳月を要したが、それらの大部分は試料調 製および結晶化における試行錯誤であった。本会では、その過程と解析を可能に した打開策についても紹介したい。